景色が、ゆっくり感覚になるまで

Breath

つぼみの中の構図

    サビに行く前に、いつもスキップして飛ばしてしまう曲。
    書いている途中で消しちゃった、書かれたはずの日記。
    青信号で渡れたのに、なぜか渡らずに、次の青まで待っていた交差点。
    「読んでる途中」が、一年続いている本。

    私たちはつぼみの中にいる。今日も明日も。

    花を咲かせるのは、いつなのか。
    期待したりしなかったり、思い出したり忘れたりしながら、つぼみの中に生きている。

    花が咲かないまま、朽ちてしまうものもある。
    咲かせられないとわかっていながら、今日もまだ抱えているつぼみがいくつもある。

    私たちはたくさんの「途中」を抱えて、そのほとんどは途中のままに終わってしまう。
    それを知りながらも、人生を歩み進めるごとに「途中」は減るどころか、増えていく。

    私たちは最後の最期まで、つぼみのまま、ここにいる。

    その日まで、つぼみのままに、奇跡を抱えて生きていく。

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